霰ラティコバルトロス

最終レート1770で、ランキング5位。初のトップ10入りを果たしました。

個別解説

@こだわり眼鏡 〔浮遊〕
155-x-101-182-130-178
竜星群/竜の波動/サイコキネシス/波乗り

コバルオンハッサムと並べる特殊アタッカー。ラティハッサムという組み合わせのほうが有名ですが、このパーティーの場合はラティコバルが主体だと思って使っています。基本は波動連打。スカガブだとボルトを見たら序盤からドラクロかダブチョにこだわらざるを得ない場面が多く、性能を十分に発揮しにくい(逆鱗を撃てない)のですが、眼鏡ラティオスだと序盤からこだわってもデメリットがあまりないのが嬉しいですね。忘れがちですが、サイキネは特防ダウンの効果あるので、竜と通りが変わらないときはこちらを撃つべきです。竜星は自分より遅い相手には半減でも撃って損のない強力な技。カイリューやサンダーを一撃で落とせますが、外すことがあるので、あまり撃ちたくありません。


@こだわり鉢巻 〔正義の心〕
167-137-150-x-97-176
聖なる剣/インファイト/アイアンヘッド/ストーンエッジ

ラティと並ぶアタッカーとしてこのPTの中核を担う駒です。ラティハッサムだとハッサムの足が遅いために一貫性を作られやすくなってしまいますが、コバルなら削られても先手を取りやすいので、ラティと相性をうまく補完しつつ行動回数を確保しやすくなります。特に、岩技と逆鱗に押し切られにくくなる点が評価できますね。ラティを使う際に面倒なドランの処理も楽になりますが、ヨプ持ちが増えてきているので油断すると返り討ちに遭います。できるだけボルトブルンで削りたいところです。

先発させることが多いので、撃つ技は聖なる剣がほとんど。火力は低めですが、耐久と素早さが高いので反撃を耐えてもう1回殴る、という立ち回りがしやすくなります。インファイトを撃つのは4匹目に置いたときが主です。ヘッドはノオーカイリューやバンギラティなどの並びに強く怯み効果もあるので、使ってみると意外と性能の高い技だと分かります。一方、エッジは撃ちたくないですね。エッジに頼らざるを得ないときは、ほぼ負けです。


@オボンの実 〔蓄電〕
164-x-98-188-101-158
10万ボルト/めざめるパワー氷/草結び/挑発

電気が等倍以上の相手に10万を撃つのが仕事。配分と持ち物はよくあるパターン。本来の行動回数を活かすためなるべく高速アタッカーをこだわらせたかったのと、火力強化アイテムをすでに3体に与えていてこれ以上は持たせたくなかったというのが、この型で採用した理由です。オボンは中途半端な耐久を補えますし、霰ダメージで発動させやすいので、霊ボルトとの相性はよいと思います。H163の調整も多いようですが、逆鱗と波動は命中100技なので確実に耐えておきたいですし、オボンの効用を上げるためにもHPは4の倍数の164ほうがよいでしょう。

竜の攻撃を受ける前提の調整なので当然と言えば当然ですが、めざパは飛行ではなく氷です。ラティブルンとボルト自体の耐性で、格闘の相手は十分できると判断しました。主軸の2体がこだわっているため、10万を呪われてもブルンゲルを殴れる草結びを採用しています。よく一緒に並ぶバンギにも有効なのが嬉しいですね。最後の1枠は補助技封じの挑発。オボンがあれば、合わせ損ねて殴られても何とかなるだろうという考えです。ナットレイドリュウズの処理が楽になる気合玉も悪くありませんが、命中が信用ならず、霊を含む並びで二択を迫られるため入れませんでした。


@命の珠 〔テクニシャン〕
169-200-121-x-102-92
虫食い/バレットパンチ/燕返し/剣の舞

こだわり持ちのコバルオンに対して、こちらは積み技で攻められるアタッカーとして採用しました。対壁や対ラティ・クレセのカードでもあります。ラティコバルは威力90技が主体で、それだけでは落としきれないことが多いだろうと思い、終盤の掃除役として活躍を見込んでいたんですが、バレットより虫食いを撃つ機会のほうが多かったですね。

このPTには追風を組み込んでいませんが、努力値は4振りトノ抜きまでSに回しました。これにより、バンギに虫食いで先制しやすくなり、速めのブルンゲルにも先制燕返しが入れられます。そもそも、意地っ張りで耐久に振ったところで、どうせ鉢巻やジュエル逆鱗に押される程度の耐久力しかありません。ただし、あまり速すぎてもトリル展開時に困るのでAS型にはしていません。

技は虫食いバレットが確定。対壁や耐久積みを考え、剣舞も外せません。残り1枠はナットブルンや鉄拳ブシン、ハッサムミラーを考えて燕返しとしました。


@気合のタスキ 〔雪降らし〕
165-144-96-158-105-63
吹雪/ギガドレイン/地震/氷の礫

コバルラティボルトは高速高火力で優秀なのですが、トリルに対応できないため低速の駒が必要になります。今回は対竜水地やボルトを考えて最遅ノオーを採用しました。基本的には4匹目に置いて最後にトリル展開という使い方をしますが、氷の一貫性が高い場合には初手トリルから吹雪連打もあります。草氷以外の技は、タスキで耐えて、あるいはトリル展開でドランやジバコ、シャンデラを処理できるように地震を採用。礫の火力を考えると勇敢のほうがよいような気もしますが、ギガドレの火力に救われたことも何度かあるので、なんだかんだ言いながら冷静個体を使い続けています。


@ソクノの実 〔呪われボディ〕
207-x-132-105-127-80
熱湯/シャドーボール/自己再生/トリックルーム

ハッサムとノオーを活かすトリル始動役。トリル役の候補はほかにもいましたが、対雨やハッサムドリュウズ、炎の一貫性を考慮してブルンゲルにしました。配分は既存個体の流用なのでHBになっていますが、技構成と合わせて再考の余地はあります。ラティノオー霊ボルトがいるので、電気耐性は割り切ってソクノ以外のアイテムを持たせてもよいでしょう。ただ、私は電気相手にトリックルームを始動できずに沈む事態が怖いので、電気無効が隣にいてもいつもソクノを持たせています。

攻撃技は、周りとの連携で相手を倒すことを考えると熱湯より波乗りのほうが適切なのですが、やはり30%の火傷は魅力。シャドーボールは耐久のある霊や水半減相手に合わせて動きたいときに便利です。


今期を振り返って

シーズン7最初のひと月くらいは、過去の大会で上位に入ったパーティーやメンテナンス中に自分で考えたものを何個か試用していました。しかし、まったく思うように動けず、ギリギリ勝ち越す程度。レートも1600がやっとという有様でした。仕方なしにシーズン6で愛用していた霰ガブドランサンダーに戻します。

さすがに自分で組んでシーズン6最終レート1710になったパーティーなので、勝率は向上しレートも1600台後半まで上がりました。しかし、シーズン6に比べて明らかに霊獣ボルトロスの数が増えており、その対策として環境全体の電気耐性も向上していたため、主力の眼鏡サンダーを活躍させられません。また、相手にボルトがいるとガブが序盤からドラクロ・ダブチョを撃たされてしまうため、物理面の主力も十分な性能を発揮しづらくなっていました。このあたりが限界だろうと思い、別のパーティーに変えることを決めます。

新しいパーティーを考案する際、最初に頭の中にあったのが鉢巻コバルオンと珠ハッサムです。最初のひと月の試用期間中にその強さに気づき、この2体を中心に組めないかと考え始めます。組むにあたっては、コバルオンハッサムでは一貫するタイプが多く攻撃手段を物理しか持たないため、まずはそれらの解消を考えました。

最初に挙がったのは、水電炎闘半減・地面無効で、高速特殊のラティ。しかし、ラティだけでは飛行の一貫性を消せず、型破り地震が通ってしまいますし、高耐久が多い水への圧力も足りません。そこで、闘飛半減で電地無効、かつ特殊高火力の霊獣ボルトロスが加わります。しかしボルトは、こだわってしまうとブルンゲルに対して強いとは言いがたく、素早さ・耐久も中途半端なため行動回数がやや稼ぎにくい駒です。そのため、ボルトは生存性を重視したオボン持ちとし、ラティを高火力の眼鏡ラティオスとしました。

ここまでハッサム以外はSが高く、トリル要員がいません。また、雨パへの対抗手段にも欠けています。ということで、ブルンゲルユキノオーが加わって基本形ができあがりました。ノオーをバンギに変え、ハンゾーさんの砂ラティハッサムコバルと似たような構成で使っていたこともありますが、地面技の一貫性がつらいので結局ノオー入りにしています。超霊への攻撃手段を考えるとバンギのほうが優秀なんですけどね。


このパーティーは私の性向にうまく合っていたようで、霰ガブドランサンダーより高い勝率を収められました。耐久の数値はそれほど高くありませんが、高命中率の攻撃を持ち物で補強し、先手を取って確実に一定以上削ることで先に落とす――いわゆる「上から叩く」を確実に行うという考え方が基礎になっています。個々の型は珍しいものではなく初見殺しは期待できませんが、こちらの攻撃が外れることはほとんどなく、高めの火力で先制しやすいので、立ち回りでリスクを取りやすくなっています。

炎の通りが非常によい並びですが、対戦回数が少ないせいか、バシャ・ドラン・シャンデラにパーティーを崩壊させられたことはほとんどなかったと記憶しています。勝率が悪かったのはファイヤーですね。実際、週末大会で準決勝でカシスさんのスカーフファイヤー入り雨クレセに敗北しましたし、レートでもアロさんの雨ファイヤーに負けています。まったく当たりませんでしたがウルガもきついと思います。ドランはヨプの存在を失念するとコバルが焼かれます。

最終戦績は73勝31敗で、レート1770。敗数には今シーズン初期の敗戦も含まれているので、このパーティーの勝率はもう少し高いはずです。ただしこれは、イーブイカップの練習に来ていた人が多く、さらに「潜るのは22時まで」「1日5試合程度」という制約の下で戦っていたのも大きかったと思います。実際、オフでは結果が出せずフレ戦でも勝敗は五分五分でしたが、レートではこのパーティーでルールを守っている限りは手酷い連敗は喫していません。集中できる時間帯に集中力が途切れない範囲で試合をこなすというのは、レーティングバトルという方式では重要な戦略なのでしょう。